なぎなた演技競技8本のうちの5本目について、応対の順番とポイントをくわしく解説します。
演技5本目の順番
相中段に構える
しかけ
わき構えどう
①わき構えに持ちかえる
②後ろ足(右足)を踏み込んで胴を打つ
③発声「どう」
応じ
半歩下がりながら
胴を刃部で応じる
送り足で後方に体さばきすると同時に刃部でどうを応じる
応じ
半歩下がりながら
左側に払い落とす
後方に体をさばくと同時に刃部で払う
しかけ
振り返しめん
①払われた力を利用して右下から振り返す
②後ろ足(右足)を踏み込んで面を打つ
③発声「めん」
応じ
半歩下がりながら
めんを刃部で応じる
後方に体をさばくとともに刃部で面を応じる
応じ
柄払い
右→左と踏み替え足で体を左に開きながら柄で払う
しかけ
(残心)
払われた時、後手(右手)は体につけ、前手(左手)は軽く握る
気を抜かず、相手を見る
応じ
繰り込みつき
①繰り込む
②送り足で前足(右足)を踏み込む
③石突で脇腹を突く
④発声「つき」
応じ
前足(右足)を後方にひく
と同時にわき構え
応じ
前足(左足)をひく
中段に構える
前足(右足)を後方にひくとともに石突を下げ、
体を右に開きながら正中線を通って中段に構える
応じの動きに合わせて中段に構える
歩み足4歩で元の位置に戻る
しかけ
歩み足(左→右→左→右)
応じ
歩み足(右→左→右→左)
演技5本目のポイント
ここからは、竹ねこ自身が先生方から教えていただいたポイントをご紹介していきます。
しかけ編|演技5本目のポイント1
しかけ
どう→振り返しめん
- わき構えはなぎなたが床と並行になるように構えます。手の位置は体から両手ともに拳1個分の間隔をあけます。手のひらが見えないようになぎなたに手を添わせるイメージです。石突で半身の体の中心を守るように構えます。
- 振り返し面を打ったときの軸手(右手)は下腹部(へそ下)です。柄払いされた時の軸手は下腹部から右の骨盤に少し移動させます。前手(左手)は軽く添えるだけです。前手に力が入っていると柄払いされたとき、スムーズになぎなたが払われず、ぎこちない動きになってしまいます。
応じ編|演技5本目のポイント2
応じ
どう応じ→めん応じ→柄払い→繰り込みつき
- 柄払いは、右から左へ踏み替え足で体を左に開くとともに柄で真横に払います。このとき、手の力を使って払うのはNGです。手は体の開く動きに合わせて自然と動いてしまうイメージです。
- 柄払いのなぎなたと上半身の動きに関しては、振り返して面を刃部で受けた体勢の時、右の骨盤辺りにある右手が軸手となります。この時、右手首が体から離れないようにしましょう。踏み替えて足と体が真正面を向くタイミングで、瞬時に石突を上にあげ、左手首を左の骨盤につけます。左足を後ろに引いて柄払いするときも左手首は左の骨盤の位置から動かしません。
- 繰り込み突きは、繰り込んでから突くときの送り足で、頭の位置が上下しないようにしましょう。後ろ足を素早く引きつけることで頭の位置が一定のまま打突できます。突いたときの前手(右手)は力まないように注意しましょう。卵1つを脇に挟んでいるイメージで脇を締めます。後ろ手(左手)は手のひらをできるだけ見せないようになぎなたに手のひらを添わせます。
- わき構えに戻るときは、なぎなたと床が平行になるように真っ直ぐ構えます。半身になっている自分の体の中心を石突で守ることを意識して構えます。
しかけは3本目と一緒に覚えよう|演技5本目のポイント3
3本目と5本目のしかけの動きは同じです。
しかけが意識するポイントに記載した内容は3本目にも共通するものですので、ぜひ3本目の記事と合わせて読んで頂けたら幸いです。
演技競技の順序は 書籍「新なぎなた教室」を参考にしています
全日本なぎなた連盟編 スポーツVコース「新なぎなた教室」大修館書店 2003年発行
この記事を書いた人:竹ねこ
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