なぎなた演技競技8本のうちの1本目について、応対の順番とポイントをくわしく解説します。
1本目の順番
相中段に構える
しかけ
振り上げめん
①右足を前方に出すと同時に振り上げる
②左足を踏み込んで面を打つ
③発声「めん」
応じ
めんを刃部で応じる
送り足で後方に体さばきすると同時に刃部で面を応じる
しかけ
八相の構えすね
①八相に持ちかえる
②後にある右足を踏み込んですねを打つ
③発声「すね」
応じ
すねを柄部で応じる
後方に体を開いて、柄部ですねを応じる
応じ
斜め後方に抜いて
八相の構えめん
①送り足で斜め後方に体をさばくとともに八相の構え
②前にある右足を軸にして左足を踏み込んで側面を打つ
③発声「めん」
しかけ
すねを打った体制のまま動かない
気を抜かず相手を見る(残心)
応じ
左足から2歩下がって
中段の構え
①前にある左足を後方に引くと同時に中段に構える
②間合いをとりながら前にある右足を引く
しかけ
その場で持ちかえて
中段の構え
①前にある右足を後ろにある左足に揃えて正面を向く
②持ちかえて左足を出し中段に構える
歩足4歩で最初の位置に戻る
しかけ
歩足(左→右→左→右)
応じ
歩足(右→左→右→左)
演技1本目のポイント
ここからは、竹ねこ自身が先生方から教えていただいたポイントをご紹介していきます。
しかけ編|演技1本目のポイント1
しかけ
振り上げめん→八相すね
- 振り上げて面を打つときは、後ろ足を1歩前に出し、なぎなたを頭上に振り上げ、体を正面に向けます。振り上げる手と踏み出す右足の動きがバラバラにならないよう同時を意識しましょう。また、踏み出す足はなるべく床から浮かさずにすり足を意識します。後ろ足を前に出すとともになぎなたを振り下ろしながら体を半身に開き面を打ちます。大きな足音が鳴らないよう注意しましょう。打ったときの軸手(右手)は下腹(ヘソの下)です。小指→薬指→中指をメインで握るようにしましょう。
- 八相すねは、早く打つことを意識してしまいがちですが、八相の構えをしっかりすることが重要です。早く打つ事ばかりに集中してしまうと、構えがおろそかになり、動作が小さく見えてしまいます。八相の構えの上の手(右手)を耳の後ろまでしっかりと引くことを意識しましょう。右ひじは直角です。そうすることで動作を大きく見せることができます。
- 八相すねを打った後は、後ろ重心にならないよう体軸を意識します。応じに側面を打たれておしまい。ですが、気を抜いてはいけません!すねを打った体勢から動かず、相手から視線を外さないようにしましょう。このように、打突が終わった後、気を抜かないことを「残心」と言います。
応じ編|演技1本目のポイント2
応じ
めん応じ→すね応じ→抜いて八相めん
- 振り上げ面、八相すねを応じるときは相手の動きを見て、打突の瞬間に応じるようにしましょう。しかけの打突より先に応じる動作をしてしまうのはNGです。打突ギリギリまで待って、素早く体さばきを行い応じましょう。このときなぎなたが体から離れてしまわないよう注意してください。
- すねを応じて斜め後方に抜くときは、なるべく大きく斜め後方に体さばきを行います。そうすることで大きく下がった分、面を打つときは思いきり大きく前に出て打突できます。
- 八相の構えから面を打つときは後ろ足を前方に出して体を開き側面を打ちます。打ったときの軸手(後ろ手)はみぞおちにつけ、前腕はなぎなたから離れないようにします。なぎなたの刃はやや斜め下向きです。
2本目と一緒に覚えよう|演技1本目のポイント3
演技競技の1本目と2本目は構成が似ています。
意識するポイントに記載した内容は1、2本目どちらにも共通することが多いので、ぜひ「2本目」の記事を参考にして、一緒に覚えると効率的です。
演技競技の順序は 書籍「新なぎなた教室」を参考にしています。
全日本なぎなた連盟編 スポーツVコース「新なぎなた教室」大修館書店 2003年発行
この記事を書いた人:竹ねこ
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