【6本目】なぎなた演技競技|ていねい解説

なぎなた

なぎなた演技競技8本のうちの6本目について、応対の順番とポイントをくわしく解説します。

演技6本目の順番

中段に構える

しかけ
しかけ

八相に構える

応じ
応じ

脇に構える

しかけ
しかけ

後ろ足を踏み込んで

コテ

後ろ足(右足)を踏み込んでコテを打つ

②発声「コテ」

応じ
応じ

半歩下がりながらコテを抜く

脇構えのまま送り足で後方に体をさばいてコテを抜く

応じ
応じ

めん

①脇構えの体勢からただちに後ろ足(右足)を踏み込んで面を打つ

②発声「めん」

しかけ
しかけ

体さばきとともに刃部で払う

体を後方に半歩さばきながら刃部で払う

応じ
応じ

組み足になり繰り込んで

つき

①払われた力を利用して両足を交互させる組み足※で

体を右向きに変えながらなぎなたを繰り込む

②石突で相手の脇腹を突く

③発声「ツキ」(残心)

※組み足とは
1.右足に重心を移しながら
2.右足を軸にして
3.体を右に開きながら
4.左膝頭が右膝の裏の位置になるように右足を引き寄せる

中段に戻る

①前足(右足)を後ろ足(左足)に揃えて正面を向き、同時に両手を合わせる

②左足、左手を前に出し、中段に構える

①ツキの体勢から前足(右足)を後方に一歩引くと同時に脇構え

②前足(右足)を後方に引く

③なぎなたを持ちかえて中段に構える

演技6本目のポイント

ここからは、竹ねこ自身が先生方から教えていただいたポイントをご紹介していきます。

しかけ編|演技6本目のポイント1

しかけ
しかけ

八相コテ→払い

  1. 6本目以降はしかけと応じ同時に構えから動作が始まる為、素早く構えるのではなく、お互いに息を合わせ緊張感を持ち時間をかけて構えましょう。
  2. 八相の構えからコテを打つときは後ろ足を出し、体を開きながら「コテ」の発声とともに相手のコテの位置を打ちに行きます。しかし相手に抜かれたので、切先は水平よりやや下がった位置になります。
  3. 中段に戻るタイミング応じが脇構えの体勢になるのを待ち、ここで両手両足を揃える動きに入ります。2人の中段に戻るタイミングが同時になるよう息を合わせましょう。

応じ編|演技6本目のポイント2

応じ
応じ

脇構え→こてを抜くめん→繰り込みつき

  1. 脇構えから面は踏み込むときに、足が床から浮いたり、大きな足音を立てたり、足の裏が見えたりしてしまうのはNGです。かかとから踏み込むと足音が鳴ってしまい、足の裏が審査員から見えてしまいます。すり足を意識して、なるべく床から足を浮かせずに、つま先から踏み込むよう意識しましょう。打った体勢は、軸手(左手)が下腹中央の位置になります。
  2. 面を払われて繰り込むとき、軸手(左手)は左の骨盤の位置までスライドさせます。 右手の力を抜くことがポイントです。組み足になるときの上半身の回転と一緒に右手は前方から後方へ移動させます。右手の高さは水平のままではなく、握りをユルユルにした状態で一瞬だけ下にスライドさせます。最終的にくり込んだ姿勢では右手が肩の高さまで上がります。面を払われた体勢から繰り込みまでの右手の動きのイメージは「U」を描く感じです。この動きに関しては私の文章力ではお伝えするのに限界がありますので、YouTube等で「なぎなた 6本目」と検索していただき、応じ側が繰り込むときの右手の動きを見ていただければ幸いです…
  3. 突きを打つときの発声は重要です。それまでの演技内容に関して相手チームと接戦の場合、最後の打突の声量に明らかな差があれば、審査員は声が大きいチームに旗を上げるでしょう。これは演技競技全ての本数、打突において共通することです。特に応じ側の最後の打突は印象に残りやすく、発声に力を入れることが非常に重要となります。余談ですが、高校時代の大会のときトーナメントが進むにつれて、突きの発声が「つきぃ↑」ではなく「つきい↑ぃ↓」のようなアクセントで発声する選手が多いように感じました。成年も後者の発声の方が多い印象です。ちなみに私は前者の「つきぃ↑」でした。またまた分かりづらい話で申し訳ございません…YouTube等の動画を見るとき発声に注目してみてください。
  4. 繰り込んで突きの後に書いてある残心とは、技をかけたり、かけられた後に気を緩めずにどんな変化にも対応できる心構えのことです。具体的には相手から視線を外さず、なぎなたの切先に意識を集中させて隙を見せないこと。いつ相手の打突が来ても対応できるよう気を抜かない。つまり、後ろ重心にならず、つま先(親指付け根周辺)で床を掴むイメージで常に動ける体勢でいること。残心を意識するだけで緊張感ある演技となります。

発声と残心|演技6本目のポイント3

6本目では、しかけの動きは比較的少なめですが、気を抜かず1つ1つの動きを大きく、確実に行なっていきましょう。

応じのポイント3.4項目で説明した発声残心については演技競技全体を通して非常に重要なことですので、常に意識してもらえればと思います。

演技競技の順序は 書籍「新なぎなた教室」を参考にしています

全日本なぎなた連盟編 スポーツVコース「新なぎなた教室」大修館書店 2003年発行

この記事を書いた人:竹ねこ

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