爪とぎなどにもついてくる「マタタビ」の粉末を、猫に与えてみたことがありますか。「とても好きなもの」や「好きなものを与えられた際の反応」を「猫にマタタビ」というほど、昔から猫はマタタビが大好きです。
マタタビとはどんな植物なのか、ねこに与える際の注意点に併せて、マタタビをもらったなんちゃんの反応もご紹介します。
【マタタビはどこにあるの】マタタビの特徴と探し方
白い葉っぱが目印!近くの森や山で探せる
マタタビは、主に中央アジアや東アジアの一部地域で自生している蔓性低木(つるせいていぼく)です。木などに寄りかかるようにして生えていることが多く、東アジア、つまり日本にも自生しています。
人間の食用にも
果物のキウイと同じマタタビ科のつる性植物で、雌株と雄株が揃わない実が育ちません。マタタビの花は小さくて目立たないため、梅雨から夏にかけての受粉期になると所々葉が白くなり、雄株の花粉を運んでくれる虫を引き寄せます。
マタタビの実は珍味や漢方として食べられてきました。「若い果実を生食すると長旅に疲れた人がまた旅に出るほど元気が出る」ため、「また旅(マタタビ)」と名付けられたともといわれます。マタタビの実や、塩漬け、果実酒などは道の駅などでも売られています。
自然がある地域なら自分でも採取可能
マタタビは、日本全国の山岳地から里山まで広い範囲で自生していますので、自分でマタタビを採取できます。探しに行くのは葉が白くなっている6~8月ごろが、見つけやすいのでおすすめです。6月中旬に山に詳しい人にマタタビのある場所を教えてもらった際にも、葉っぱが白くなっていてすぐにわかりました。
マタタビは比較的育てやすい植物ですが、マタタビの香りにつられて猫が寄ってきてしまいますので、お庭で育てる際には気を付けたほうがよいでしょう。
ペットショップやホームセンターで購入!ネットでも
マタタビはペットショップやホームセンターでも購入できます。
一番多いのがパウダータイプのマタタビです。
他にもスプレータイプのマタタビや、マタタビの茎なども売っています。
たくさん与えるものではないので、少量で十分です。
マタタビへの猫の反応
猫がマタタビに強い興味を示して、興奮するのはなぜなのでしょうか?
【猫がマタタビを好きな理由は?】猫の脳内の受容体に作用するネペタラクトン
自生しているマタタビの香りは人間にはそれほど強く感じません。でも、マタタビの香りに含まれている「ネペタラクトン」や「マタタビラクトン」と呼ばれる成分は、猫の嗅覚に特に強い刺激を与えて興奮を引き起こす化学物質です。
興奮を引き起こすメカニズムはよくわかっていませんが、「ネペタラクトン」が脳内の受容体に作用して興奮したり遊びたくなったりすると言われています。他にも猫が獲物にしている虫や小動物に似ているという説や、マタタビが蚊やダニなどの虫よけになるため体中にこすりつけているという説もあります。
【なんちゃんとマタタビ】生のマタタビよりも、マタタビパウダーへの反応が強い
マタタビパウダーは夢中になって後からぐったり
爪とぎについてきたマタタビパウダーには激しく反応して、香りが残っているテーブルを何度もなめていました。与えたのはほんのひとつまみを爪とぎにかけただけだったのですが、爪とぎに唾液の後がしばらく残るほどなめていて。舌のザラザラが亡くなってしまうのではないかと心配になるくらい・・・
ひとしきりなめた後は、疲れたようでぐったりしていました。
新鮮なマタタビにはソフトな反応
マタタビの葉と実、茎をあげてみると、身体をこすりつけたり、葉を食べたりしましたが、パウダーを与えた際のような理性を失った感じにはなりませんでした。実はまだ未成熟なものでしたのであまり関心を示しませんでした。
乾燥するとネペタラクトンの取り込みが増進されるのかもしれません。
【猫の健康への影響はある?】「少量」を「たまに」なら大丈夫
猫がマタタビを舐めたり摂取したりしても、少量であれば健康に影響を与えることはありません。マタタビは猫の狩猟本能を呼び覚ましますので、甘噛みが増える場合があります。
過剰摂取に注意
マタタビを与えすぎると過剰な興奮など神経系のトラブルや、舐め過ぎなどによる消化器系のトラブルが生じる場合もあります。猫がマタタビに対して過度に依存したり、体調を崩したりしないよう、耳かき1杯程度をたまに与える程度にとどめることが大切です。
運動不足やストレス解消
マタタビは猫を興奮させ、楽しい気持ちにさせ遊びたい気持ちを促進します。猫の活発な遊びやストレス解消の手助けにもなります。
興奮した後はグッタリ
マタタビパウダーでも、採取してきたばかりのマタタビの葉でも、ひとしきり遊んだ後はグッタリしていました。グッタリしていても、マタタビの香りからは離れられないみたいです。
高齢な猫や病弱な猫は、体力を消耗してしまう場合があります。また、まだ成長しきっていない子猫は、脳へ働きかけるマタタビのような化学物質は避けたほうが無難です。
マタタビは少しだけを上手に活用して
マタタビは日本全国に自生している植物ですが、ペットショップなどでマタタビパウダーやマタタビの茎を売っています。マタタビは適切な使用方法で、猫ちゃんとの楽しい生活に活用してください。
マタタビの香りがもれないよう、密閉容器に保管して猫ちゃんが過剰摂取しないように注意が必要です。猫ちゃんの年齢や体調によっては、獣医さんに相談してみると安心です。
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