認知症で落ち着かないときの対処法3|寝てくれない!睡眠薬が効かない!

介護

まだ介護が必要なかったころから、ピチちゃんは昼夜逆転していました。

認知症で寝てくれなかったときの様子と、寝てくれないときの対処法をご紹介します。

認知症初期から、眠れなかったピチちゃん

うつ病もあったのですが、今振り返ればこのころから認知症が始まっていたのではないかと思います。

昼間でも、居間に横になってウトウトしているだけでなく、布団に入ってグッスリ眠っていることもありました。

そして、夜になると眠れなくなって活動を開始します。

健康のため(?!)、夜中に廊下を何往復もウォーキングしたり、暗闇の中で畑の草取りをしたり、、、

牛乳を湯煎にかけてボヤを出しかけたこともありました。

気付いたときには、認知症中期に・・

とうとう、ピチちゃんは、ピチちゃん夫の耳元に顔を近づけて一晩中話し続けるようになり、ピチちゃん夫が倒れて認知症が発覚します。すでにこのころ、認知症は中期に入っていました。

ピチちゃんの昼夜逆転は、その後、重度認知症と診断されてもしばらく続きました。

眠れない夜に認知症の人がする行動

いくら眠れなくても、静かにベッドの中にいてくれれば問題はありません。

でも、認知症の人は「今がどんな状況か」を判断する見当識が低下しているので、夜中にひとりで目覚めていると強い不安を感じます。

この不安が原因で、認知症の人は介護者が困る行動をとります。

ベッドから出て歩き回る

眠れないと、ベッドから起き出して歩き回ります。一応目的はあるようです。

「誰がいるか」「何があるか」を確認する

食べ物を探すこともあれば、家じゅうの戸やドアを全部開けて確認することもあります。

ピチちゃんは納戸の戸を開けて中に入り、自分で戸を閉めてしまい、出る方法がわからなくなってじっとしていたことがありました。

みんなで大騒ぎして、もう少しで捜索願を出すところでした。

安心できる場所を探す

認知症ではなくても、不安になると安心できる場所に行きたくなるものです。

ピチちゃんは、私の部屋の前に隠しておいた「ピチちゃん」と名前の書いてあるショートステイの荷物に横に座って、連絡ノートを音読していたことがあります。自分の名前と字を読むという行為に安心感があったみたいです。

「自分の家にいる」ということが分かっていればよいですが、家に帰ろうとして屋外に出てしまうこともあります。

玄関だけでなく、掃き出し窓やテラスなどから外へ出て行ってしまうこともあるので、注意が必要です。

攻撃的になる

介護してくれている人に対してしつこく要求したり、抵抗したり、ひどいときには攻撃的になったりします。

そうでなくても、夜に何度も起こされると家族は参ってしまいます。

不穏になったら、危険回避だけして落ち着くのを待っているしかありません。

私だとより攻撃的になるので、ピチちゃん長男にバトンタッチしていました。

手作業をする

眠れない夜には、おむつを外したり分解してしまったりすることもあります。根気強く一晩中手作業(?)を続けるので、だいたい何でも壊せます。

毛布やシーツをほどいたり、枕カバーをとってベッドの柵にかけてあったり、いろいろです。

ピチちゃんは刺繍のお仕事をしていたことがあるので手先が器用です。

レース風模様の付いたビニールのテーブルクロスを、レースだけを残してちぎってあったこともありました。

寝てくれないときの対処法

日中に寝過ぎていたり、暗い部屋で過ごしていたりすると、夜眠りに入りにくくなるといいます。でも、介護で手いっぱいだと、なかなか根本的に生活を変えるのは難しいもの。

ピチちゃんが寝てくれなくて困った際に、少しは効果があったのは次の3つでした。

単調で分かりやすいことに誘導する

ピチちゃんは、何をしても落ち着かない時やなかなか寝ない時は数を唱えさせると落ち着くようでした。

手をつないで家の中を歩き回らせながら数を数えると、ピチちゃんも一緒に数え始めます。

少し落ち着くまで続けてベッドに寝かせ、電気を消して部屋の外に出てから、ピチちゃんに聞こえる程度の小さな声でさらに数を唱えて誘うと、また数を数え始めます。

様子を見に行くたびに数を数えていて、起きてはいるけれど歩き回らなかった日もありました。

甘くて暖かい飲み物を飲ませる

ピチちゃんは甘酸っぱいものが好きなので、ジュースを温めたものを飲ませると落ち着くことがありました。


ただし、この方法は翌朝が大洪水、全身を拭いてあげないとダメなくらいになってしまいます。

砂糖を入れたミルクなどでもよいかもしれません。

お医者さんに薬をもらう|睡眠薬が効かないことも

ピチちゃんは睡眠薬を飲ませると余計に不穏になることがありました。

認知症だと「薬を飲んだから眠くなるはず」という自己暗示をかけることができないので、薬の作用を入眠につなぐことができないのかもしれません。

ショートステイのケースワーカさんから専門医への受診を進められて、「抑肝散」という漢方薬を出してもらったらだいぶ落ち着きました。

まとめ

認知症は脳の病気なので、初期段階から眠りにも影響を及ぼします。

薄暗い中でもできる単調な作業に誘ったり、暖かくて甘い飲み物をあげたりするのも効果がありますが、ただひたすら落ち着くのを待つしかないこともあります。。

怒ったり強制したりすると余計大変になるので、安全確保をして離れた部屋に行っていたこともありました。

認知症が進むと眠らずに介護者は困ってしまいますが、睡眠薬を飲ませると逆効果になる場合もあります。家にある睡眠薬を服用させずに、専門医に相談するのがおすすめです。

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