新型コロナウイルス感染予防目的での「マスクの2枚重ね」が話題になりました。「マスクを2枚重ねするなんて、息苦しそう」「かえって、すきまができちゃいそう」などと感じる方も多いかもしれませんね。
マスクの形の種類と、2枚重ねにする目的についてご紹介します。
マスクの形には、どんな種類がある?
マスクで着目したいのは素材と形です。
マスクの素材は、 ウレタン < ガーゼなどの布 < 不織布 の順で、ウイルスを防ぐ効果が高くなることはよく知られています。
マスクの形によって、どんな特徴があるのでしょうか。
平型
布を折りたたんで長方形にした、昔からあるガーゼのマスクの形です。
プリーツ型
ノーズワイヤーで鼻に合わせてから、横折のプリーツを伸ばすことで、鼻から顎まで立体的に覆うことができるタイプです。
立体成型
鼻から顎のラインに合わせた形になっているマスクです。ノーズワイヤーは入っていないものが多いようです。縦折で横顔に合わせた成型になっているので、耳が痛くなりにくいのが特徴です。
ダイヤモンド型
ノーズワイヤーが入っている横長六角形の立体的なマスクです。横折ですが口とマスクの間の空間を維持しやすいので、息がしやすいのが特徴です。
カップ型
産業用の防塵マスクや医療用に使われているマスクで、カップを肌に密着させて使います。効果は抜群ですが、使用後に顔にカップの後が残ります。
マスクを2枚重ねする2つの目的
マスクを二枚重ねにする目的は、2つあります。
- マスクと顔の隙間を少なくするため
- 感染リスクの高いエリアから、ウイルスを持ち出さないため
隙間ができてしまうタイプのマスクを補うため
マスクには、立体的な成型やワイヤーなどで顔にしっかり密着させるタイプと、隙間ができやすい平型タイプとがあります。
プリーツマスクでは頬のあたりに隙間ができやすく、ソフトークなどの立体成型マスクでは鼻周辺に隙間ができます。
形によって無防備になりやすい部位が変わりますので、タイプの違うものを選んで重ねることで、隙間を少なくすることができます。
コロナ以前からあるマスクの2枚重ね
新型コロナウイルス感染症が流行する前にも、介護施設では以前からマスクを二枚重ねにすることがありました。
施設内でインフルエンザなどの感染症が出た場合や職員自身が勤務中に体調が悪くなった場合にマスクを2枚重ねにすることにしていたのです。
「とにかく職員から利用者さんに感染させるのだけは避けたい!」ということで、勤務中に職員自身が具合が悪くなった際にはマスクを2枚重ねにして、交代の職員が来るのを待つようにしていました。
当時も、ソフトークと呼ばれるユニ・チャームが出している立体成型の不織布のマスクを着けた上にプリーツ式のサージカルマスクを着けるのが推奨されていました。
感染リスクの高いエリアに入るとき
コロナ患者さんの病室に入るときに、マスクに付着したウイルスを外部に持ち出さないために、マスクを二重にすることがあります。
ゾーニングしたレッドゾーンに入る前に、マスクの上からプリーツタイプのマスクを重ねることで、最初からつけていたマスクの汚染を防ぎます。
レッドゾーンから出るときには、プリーツマスクのみを外すことで、ウイルスを外部に持ち出さずに済みます。
マスクを2枚重ねにする際も、1枚ずつ丁寧に着ける
まず、立体成型のマスクを着け、その上からプリーツタイプを着けます。
予め2枚のマスクを重ねてから着けると、隙間ができやすいので1枚ずつ着けるようにした方がよいようです。
普段は1枚のマスクを正しくつければ大丈夫
「マスクはいらない」という方もいますが、やはり、呼吸器系の感染症予防にマスクは効果があります。
日常生活の中ではマスクを二重にするよりも、不織布のマスクを使用して、しっかり、鼻から顎まで覆う正しい付け方をすれば、十分です。
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