判断力が鈍った親のお金の問題|携帯電話解約編|ピチちゃん夫の事件簿

介護

84歳のとき、人身事故を起こして運転を止めた(止めさせられた)義父。

自転車にも乗りますが、車での送迎が必要になると頼まれます。

「携帯電話なんか持っていない」?!

ある日、送迎を頼まれて「終わったら電話して」というと、10円玉を探し始めました。

とりあえず、10円玉を5枚と家の電話番号のメモを胸のポケットに入れてあげて、受付の人に電話を頼めるようにしました。

でも、義父は携帯電話(スマホ)を持っているはず・・

「携帯電話持ってたでしょ?」と聞くと、「持ってない」と。

その日は、とりあえず送迎して、後日確認することにしました。

まずは実態調査

本当に解約したのか?

義父はここ数年、物盗られ妄想があるので、なるべくお金に関する事には関わりたくなかったのですが、まずは、持っていたはずの携帯電話がどうなっているのかを調べることから始めました。

ピチちゃん夫を連れて、持っている通帳の記帳に回ります。

地銀から「ソフトバンク」で7,850円が今でも定期的に引き落とされていることが分かりました。

電話番号は?

これで、まだ解約していないことと、通信会社が分かったので、次に電話番号を調べます。

ピチちゃん夫は、10年ほど前に孫に勧められて携帯電話を購入してから、ほとんど使っていませんでした。

たまに、電話していたのは、孫。でも、孫からかけても出ることはなかったようです。

同居していた娘が電話番号を登録していたので、教えてもらいました。

携帯電話の契約では、電話番号と氏名、生年月日が分かれば手続きができるので、これで準備完了です。

携帯電話の解約のための準備

義父への説明

記帳した通帳を見せながら「毎月、携帯料金として7,850円が引き落とされていること」を確認してもらい、「これを払わなくてよくする手続きに行く」ことを説明したら納得。

義父は耳が遠いので、視覚的に見せるのが一番です。

必要なものの用意

物盗られ妄想があるので、貴重品を嫁が探すのはご法度!

義父のスマホ本体を探すのは最初からあきらめて、解約の手続きだけをすすめることにします。

失効した免許証と有効期限内の健康保険証、携帯料金が引き落としがされている通帳を用意しました。

もちろん、携帯番号のメモも忘れずに持っていきます。

インターネットで来店予約

失効した免許証と健康保険証、引き落としされている通帳を用意して、ソフトバンクの「かんたん来店予約」で最寄りの店舗を予約。解約しに行く日と持ち物をメモして義父に渡します。

いざ、解約へ

義父を連れて、予約時間にソフトバンクのお店に向かいます。

「お金を払わなくていいようにしてもらう」ということは頭に入っているようで、義父はおとなしくついてきました。

まずは、本人確認

失効した免許証と健康保険証、本人から生年月日を言ってもらって、無事本人確認はクリア。

タブレットの画面への署名は、どうしても手が画面に触れてしまって苦労しましたが、枠の下の方に書くことで何とか完了。

無事解約手続きをすることができました。

携帯電話を2台契約してる?!疑惑

解約後の説明の際に、月額利用料が引き落とし額の半分であることが判明。。。

最初はガラケを持っていて、その後、孫に勧められてスマホにした際に、2台になってしまったのかもしれません。

ソフトバンクの店員さんに聞くと、「2台持っている場合、まとめて引き落としされることもある」と。

でも、もう1台の番号が分からないと、そちらは解約できないということでした。

お店では、電話番号と氏名、生年月日の3つが分からないと手続きはできないとのことで、カスタマーセンターに電話をして確認することになりました。

本人確認が難航

義父は耳が悪いので、電話での本人確認は難航しました。

住所を言わなければならないことが伝わらず、ようやく答えたのは町名と番地のみ。。。

「一緒に電話をかけている人に一任する」という了解がほしいということもなかなか理解できず、ようやく「歳とってなんも分からんので、若いもんに任せます」と言って、手続きが進みました。

2か月分まとめてるってことか

でも、義父名義の電話番号は1つのみ。

カスタマーセンターの方に「前回の引き落としは何月になっていますか?」と聞かれ

私「8月です」

カスタマーセンター「では、その前の引き落としは?」

私「6月・・あ、そういうことか」

カスタマーセンター「そういうことです」

結局、電話番号は1つのみ、2カ月分がまとめて引き落とされていたため、金額が倍に見えただけでした。

携帯電話を2つ持っている疑惑も解消し、無事、解約が完了しました。

判断力が鈍った後に生じる、お金の問題

認知症だけでなく、身体が不自由になったり、施設に入ったりして外出が難しくなると、お金に関する問題を解決しにくくなります。

本人の介護保険サービス利用料の引き落としもできない

実際、ピチちゃんは銀行印が分からずに、在宅の間は私の口座からサービス利用料を引き落としてもらっていました。(入所前に、私が、ピチちゃん本人を銀行に連れていって、印鑑を変更してきたので、今は解決しています。)

そもそも、どの銀行に口座があるのか分からない

親が一緒に窓口に行けるうちに、どの銀行に口座があるのかだけでも、チェックしておくことが大切です。

  • 口座を開設している銀行はどこか
  • 定期的な引き落としはなにがあるか

できれば、銀行口座を一本にまとめて、不要な契約は解約しておくと安心です。

カード決済のチェックも忘れずに

カード決済をしている場合は、こちらで不要な契約の定期的な支出がされている場合もあります。

スマホで有料アプリを入れている場合などは、スマホを解約しても、課金され続けてしまいます。

まだまだ続く、お金の問題

親のお金の問題には、さまざまなものがあります。

義父は70代のころに、先物取引でかなりの金額を溶かしてしまっていたことが、90歳近くなってから分かりました。

携帯電話の解約のために記帳して発見したのが、毎月引き落とされている「ヘンサイ 10,000円」

何の返済なのかは謎のままです。

一応、実の子である長男(私の夫)と次男には伝えてありますが、多分何もしないでしょう・・・

「子どもに財産を残してやろう」と思って、詐欺にあう高齢者も少なくありません。

親が詐欺にあわないようにするためにも、日ごろからお金の話をしておくことは大切です。(義父にはできてませんが)

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