歳をとってくると家の中にいる時間が長くなり、ホコリや食べこぼしなどが気になるもの。でも、足腰も弱ってくるので中腰になって掃除機をかけながら移動したり、ものを持ち上げたりすることが大変になってきます。
そんな悩みにおすすめなのが、お掃除ロボット。
高齢者にお掃除ロボットが喜ばれる理由と、お掃除ロボットに習う掃除機がけのポイントについてご紹介します。
母の欲しいものリストNo.1は、お掃除ロボットだった!
アパート住まいでお掃除ロボットを持て余していた娘は、老夫婦2人暮らしのおばあちゃん(私の母)にお掃除ロボットをあげました。
お掃除ロボットは、新しい刺激になる
「いらないっていうかな?」と思ったら、新しいもの好きな母は、「買おうかどうしようか迷っていた」と大喜び。早速、娘にアプリも入れてもらって「おりこうさん」という名前を付けていました。
だいぶ使い慣れてきたスマホでも色々調べて、お友達との話のタネにもなっているようです。
ロボットに任せれば、中腰の姿勢を長くとらなくてすむ
実家は平屋のバリアフリー住宅で、和室ばかりとはいえ床に置いてあるのは座布団程度。比較的、お掃除ロボット向きの家だったといえます。
母は介護用ベッドを使っていますが、お掃除ロボットは介護用ベッドの下にも潜り込める高さです。
コード類が引っ掛からないようにさえしてあげれば、狭い場所にも潜り込んでお掃除してくれます。
圧迫骨折や脊柱管狭窄症を患って、今まで通りの生活ができにくくなってきた母のお眼鏡にもかなったようでした。
お掃除を見ているだけでも、夫婦の話題になる
以前は実家も猫を飼っていて両親の楽しい話題になっていたのですが、5年ほど前に死んでしまってからは、メダカや金魚を飼うくらいでした。
お掃除ロボットの動きを見ながら、「あそこはまだ掃除していない」「同じところばっかり行く」などと、他愛ない批評をするのもコミュニケーションになっているようです。
お掃除ロボットの世話を焼く
お掃除ロボットを動かしながら、母は進行方向を誘導してあげたり、物を動かしたりして楽しそうです。遠慮なく先回りをしたり、指示を出せる対象がいるということは、精神衛生上もいいみたいです。
お掃除ロボットは優秀でコスパがよい
娘のおさがりだったので、お掃除ロボットのバッテリーが消耗してしまってホームに戻れなくなってしまいました。バッテリーを取り換えるために私が持ち帰って試運転してみると、お掃除ロボットは、思っていたよりもずっと優秀であることが判明しました。
お掃除ロボットに習う「掃除機がけのポイント」
一見、動きがもたもたしているように見えるお掃除ロボットですが、実は、掃除機をかける際のポイントをしっかり守っていたのです。
- 動かせるものを動かしてから
- 部屋の端から中央に
- 床に押し付けずに軽くあてる
- ヘッドを水平にしてゆっくり前後に動かす
お掃除ロボットのお仕事を見ていると、2~4をしっかり守っていお掃除していることが分かります。同じ場所を行ったり来たりしているのも、前後左右といろいろな方向から吸引するためなのです。
自分で掃除するときは、ついつい、ものを少し持ち上げて掃除機を当てたり、一方向だけササッと掃除機をすべらせて「掃除したつもり」になってしまいます。お掃除ロボットのようにじっくり、ゆっくり動かさないと、ホコリやゴミを取り残してしまうのです。
お掃除ロボットは消費電力も少ない
掃除機の種類によっても消費電力は異なりますが、従来のサイクロン式などの高機能掃除機は平均1,000Wで、家電の中ではドライヤーと並んでトップクラスです。でも、お掃除ロボットなら消費電力は30W程度。時間をかけて掃除しているようでも消費電力は決して多くはありません。
例えば、1回のお掃除に60分かかったとしても、1kWhあたり27円の電気プランなら0.8円です。従来の掃除機と比べると、ロボット掃除機の電気代は、かなり安いといえるでしょう。
ロボット掃除機が届かない場所は、消費電力がロボット掃除機並みに少ないハンディクリーナーを使用すれば、電気代はかなり節約できます。
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