お盆や結婚式などを彩る、昔ながらの粉菓子。
粉菓子は甘くておいしいですが、そんなにたくさんは食べられません。
食品にとろみをつけてくれるデンプンやペクチンの仕組みと、歯がなくても飲み込みが上手にできなくても食べやすいおやつをご紹介します。
ミキサー食の人にはとろみが必要
噛む力が衰えただけなら、刻んだだけで食べることができるようになりますが、噛めなくなると同時に飲み込む動作が上手にできなくなる場合があります。上手に飲み込めずに、気道に入ってしまった食べもののは誤嚥性肺炎の原因になります。
飲み込む動作が上手にできなくなった人にととっては、適度な粘りやとろみが重要です。食べ物にまとまりをつけてあげると、上手に食道に流し込むことができるのです。
とろみの素は炭水化物とペクチン
米やイモなどの炭水化物が多い食材や、柿などのペクチンの多い食材ではとろみ剤を使わなくても、ミルサーにかけるだけでトロトロになります。
炭水化物はなぜとろみがつくの?
炭水化物には食物繊維とデンプンが含まれており、デンプンには熱を加えると膨らんで周りの粒子と絡みつくようにつながる性質があります。
デンプンを多く含む食品
- イモ類(ジャガイモ、サツマイモなど)
- 根菜類(大根、ニンジンなど)
- 実野菜(カボチャ)
- 穀類(米、小麦など)
- 豆類(小豆、大豆、インゲン豆、エンドウ豆など)
ペクチンってどんな成分?
ペクチンは果物などに豊富に含まれている食物繊維です。細胞同士を結び付けている粘着物質で、未熟な果実には不溶性のペクチン、熟成した果物には水溶性のペクチンが多くなります。
ペクチンには高いゲル形成力があるので、ジャムを作る際やとろみをつける際の食品添加物「増粘安定剤」として使われています。また、アイスクリームに使われているのは、硬くなりすぎるのを防ぐためです。
ペクチンを多く含む食品
- 柑橘系の果物の皮
- りんご
- 柿
おやつで便意解消!
炭水化物やペクチンは水分を吸って膨らむので、便を柔らかく、かさ増ししてくれます。炭水化物やペクチンを豊富に含む食品は便秘解消に最適なおやつといえるでしょう。
粉菓子でカンタン葛湯(くずゆ)風
「お盆の粉菓子で、ミキサー食のピチちゃんもたべれるおやつが作れないかな」と思って、試してみました。
盆菓子の原材料は?
盆菓子の原材料をみてみるとデンプンのオンパレード。
- 砂糖
- あん(豆が使われています)
- 水あめ
- 澱粉(デンプンのことです)
- もち米
- コーンスターチ などなど
ということは、盆菓子は熱を加えた方が固まりやすいはず!
お湯を入れれば「インスタントミキサー食おやつ」ができるかも!!
盆菓子のカンタンくず湯の作り方
- 盆菓子をミルサーに入れる
- お湯を注いで、キッチンバサミで荒く切る
- ミルサーをON
- とろみが足りなかったらとろみ剤を入れる
カンタンにきれいでおいしい、濃厚なくず湯が出来上がりました。
もなかで作るカンタンぜんざい
- もなかをミルサーに入れる
- お湯を注いで、キッチンバサミで荒く切る
- ミルサーをON
- とろみが足りなかったらとろみ剤を入れる
写真は白あんのもなか。
あんこが入るので「ぜんざい」みたいでとってもおいしいです。
どちらも、ピチちゃんには大好評でした。
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